体に変調が……。

本気モードでミックスに挑戦してみて、仕上がりの客観的な善し悪しはひとまず置いといて、一つ自分の中で大きく変わった点がある。
なんだかどうも耳が鍛えられたような気がする。
日常生活の音の聞こえ方が全然違ってきたのだ。
正確に言うと無意識的に意識が働くようになったのだと思う。
人の話し声、雑音、遠くで動物が吠える声、そうした生活の中の音のアンビエンス*1や、低域高域の出方、今までまるで気にしていなかったそういう音に多分意識が働くようになって、クリアに聞こえてくるようになった。
日常生活の中の自然な音を聞いていて、ちょっと低音が出すぎだからカットした方がいいとか、シビランス*2がきついからディエッサー*3噛ませてとか、もうちょっとリヴァーブ*4効かせてとか感じる事って無い。
丁度よい具合に聞こえる。
これは実は人間の耳や口が自動的に補正しているからなんだけど、マイクやスピーカーはそこまで融通が利かないので、他の機械に頼って、しかも手動で微調整が必要になる。
今日、音の聞こえ方が今までと違っていることに気付いて、凄く驚いた。
でもなんだか凄く疲れたのはその所為かな。
それにしてもこれは自分にとって凄いことだ。
プロのミュージシャンの人たちって耳がいいと思ってたけど、常に音に対して真剣に立ち向かっているんだからそりゃかなり研ぎ澄まされるわけだ。

*1:またはアンビエント。音響的には、部屋の鳴りとか空気感を指して用いられる事が多い。

*2:オンマイクで音声を拾うとサ行の発音が強すぎて潰れて聴きづらくなることがあるが、その音がシビランス。

*3:シビランスを補正するエフェクター

*4:残響音を作り出すエフェクター。ライン録りした音やオンマイクで録ったドライなサウンドをこのエフェクターを通してやることで奥行き感やアンビエント感を作り出すことが出来る。音の遠近法的なアプローチには欠かせない。