命に関わる

給食のパンをサツマイモと一緒に頬張って窒息死するという痛ましい事故があったそう。
ボクは昔水泳のインストラクターのバイトをしていた経験があり、救助に関する講義の中で、喉にものが詰まった際の対処方法も学んだことがある。
でも一般的にはそんなときの正しい処置方法など知る人はそう多くないはずで、この度の事故でまた正しい処置を執らなかったという批判が持ち上がっているのは、分かる面もあるが少し違和感も感じる部分もある。
そもそもパンを喉に詰まらせるほどがっつくという行為は、親のしつけの部分じゃないのかなぁ。
こういう悲しい事故において、遺族の方を責めるのは酷なことだし、そういうつもりもないけれど、マスコミを始めとする少々ヒステリックな反応には首をひねりたくなることもあるというのが正直な感想。


ボクが幼い頃は、チュッパチャプスみたいな棒付きキャンディやアメリカンドッグのようなものを食すときには必ず危ないから座って食べるように口を酸っぱくして言われたものだし、ほっぺたを膨らませて口一杯に食べ物を頬張ったりすると叱られもしたけどなぁ。
道路を歩くときにはいつも車道側を親が歩くようにしていたし、雪国育ちのボクの場合、冬の軒下には絶対立つなと厳しく言い渡されていた。
でっかいつららが落ちてきて刺さるという恐ろしい事故が毎年起こっていたから。


取りあえず子供は教えられなきゃ分別ってものが無いものだ。
リスクマネージメントに無頓着な親が、いざ事が起きると他人を非難することに終止するというような事態は何かがずれているような気がするのだけど。
でもニュースでそういう事件について目耳にするとき、親にもいくらか責任があるのじゃないのかな、と思うことが時々あるのは残念な限り。


そういえば蒟蒻畑のような命を奪う可能性があるようなものを売っていること自体信じられないと、怒りの言葉を述べる人も大勢いるらしい。
餅もパンも自動車もタミフルも、その危険度においては蒟蒻畑の比ではない。
そうすると、そんな危険なものを売っている大企業は、すべて製造販売を自粛しなくてはならないのだろうか。
抑も蒟蒻畑がダメなのに蒟蒻は売っていてもいいのだろうか。
屁理屈と疑問はつきない。


年間平均生産量約8億4千万カップに上ると言われるマンナンライフ蒟蒻畑による死亡事故は過去13年間に3件だそうだ。