音の通り道

先日、久しぶりに坂本教授のラジオ番組を聴いたら、無性に昔熱心に聴いていたサウンドストリートの火曜日にやっていた坂本龍一のDJ番組を聴きたくなってしまって。
そこでボクの秘蔵エアチェックを出してきましたよ。
伝説のサウンドストリート火曜日。
人に貸して返ってこなかったり、何かで漏れてたりするのも結構ありますが。
それでもなんと第一回からあります。
ボクはまだ確か12歳くらい。
はぁ〜〜、ついこの間まで小学生だったおこちゃまがこんなの熱心に聴いてたわけかぁ。
生意気というかませがきと言うか。
いやぁ、それにしても坂本龍一がとんがってて青臭いわ。
教授もまだ20代か。
でもかかる曲がさすがに凄いですね。
こういうのかける番組はまずなかったろうな。
高野寛砂原良徳テイ・トウワ宮沢和史スカパラ、みんな熱心なリスナーだったこの番組。
この番組は世界の音楽を教えてくれるボクらの教科書だったんだけど、今いい音楽を作っている彼らはそこからより深く掘り下げていった人たちなんだよな。
当時のボクはまだ子ども過ぎて小遣いだってそんなになかったし、そこまで追いきれてなかったと思いますけど、多大な影響を受けた番組には違いありません。
番組の初期の頃、ちょうど教授の「Front Line」が出た頃で、毎回のように掛かってます。
改めて聴いてみるとその詞がなかなか青臭いのでご紹介。

時々恋愛もしたいが足手まといは困るよ
時々疲れることもあるが休むことはできない
時々すべてを投げ出したくなるがそれができないものを背負っている
時々すべてを破壊したくなるがそうしても何も生まれないことを知っている
みんなこんな音楽が必要かい?
みんなこんな音楽で楽しいかい?

朝、養鶏場でテレビをつけてコーヒーとトーストを食べる
夜、世界が真っ暗なのにポッカリ開いている窓が一つ
それが僕だ
どこに行ったらいいかわからない
どこに行ったらいいか決められない
音楽を知らない子どもたちが ふと歌う唄にその答えがあるようだ

音楽という小さな戦場で 僕は兵士になる
音楽は意識の戦い
だから僕は兵士

まあ気持ちは分からんでもないというところですかな。
夜、世界が真っ暗なのに〜のくだりは結構グッと来ますしね。
でも青臭い。
青臭くて結構教授も熱かったんだねと、ふとその頃の教授の年齢より自分が年上なことに気付いて不思議な感慨に浸ってしまいました。
実は青臭いの嫌いじゃないんだよね。